番外編2: 「脱力」というワードは危険
こんにちは、リトピです。
ピアノのアドバイスや目標でよく聞く「脱力」というワード、どうやら「余計な力/無駄な力を抜く」という意味のようですが、その考え方は間違っている(詳細: 記事「番外編: なぜ人は「脱力」できたと思うのか」)だけではなく、大変危険だということがわかりました。
たとえば、こんな例を見てみましょう。
- 勉強してもテストの点が良くなかった。その原因は…
- でも、練習してもピアノが弾けなかったときは…
せめて、「脱力」=「余計な力/無駄な力を抜く」だったら、そんな無駄な力がどこにあるのか、どのタイミングで発生するのかをアドバイスすべきじゃない?まぁ、それは無理でしょうけど。
とにかく…私が言いたいのは、「脱力」という言葉があるせいで、なぜか通常の思考(もしかしたら練習方法や弾き方・考え方自体がおかしい?と思うこと)ができなくなってしまう、ということです。
それが危険なのはここから。
手を痛いと感じたときも、「脱力」というワードのせいで通常の思考ができてないと、図1のようになります。
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図1. 「脱力」に固執した場合の思考とその結果 |
この「脱力」というワード、全然良い意味はないですが、シンプルかつわかりやすい(イメージしやすい)言葉だけにたちが悪い。確かに「力を抜けば楽になるはず」と考えるのは、もしかしたら自然なのかもしれませんが、手は「脱力」するから軽くなるんじゃなくて
手は支えられることによって軽くなるんです。(書籍『ピアノを弾く手 ピアニストの手の障害から現代奏法まで』より)
「脱力」という結果を追い求めても、そこには何もないことを早く知って、腕をしっかり支えて、このスパイラルから抜け出しましょう。
では。
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