なぜ「脱力」は敵なのか3: 余分な力はなぜ発生するのか

公開日: 2015年10月3日土曜日 ピアノ 持論

こんにちは、リトピです。

前回の記事「脱力 (余分な力を抜く) は間違い」では、動作そのものにフォーカスする方が、余分な力にフォーカスするより理解しやすいだけでなく実行もしやすい、ということをお話ししました。

しかし、「それだけじゃ、余分な力を除去することができないじゃん。結局は「脱力」を意識するんでしょ!?」と思う方々もいらっしゃると思います。 でも、動作そのものにフォーカスするだけで大丈夫。だって、そもそも余分な力がなければ、「脱力」は必要ないわけですから…

なぜ余分な力が発生してしまうのか

ところで、皆さんは正しく歩けているでしょうか。 ここでの正しくは見た目を美しく、というわけではなく、人間工学的に正しく、という意味です。見た目が良いとか、楽だから、という主観的な意味などではない、というところにご注意ください。 簡単に言えば、身体に優しい歩き方、身体を傷めずに歩くことができるか、ということです。 歩き方が悪いと、疲れやすくなるだけでなく、ひざを痛めたり、腰を悪くしたり、首を傷めたりすると思います。

残念ながら、私は歩くということに対してのスペシャリストではないので、どういう歩き方が正しいのか、というのははっきりとはわかりませんが… まずは1つ、以下の歩き方をしてみてください。

ひざを曲げずに歩く

…誰がどう考えても、この歩き方は、確実に正しくない歩き方ですよね。 そんな歩き方をしたら、歩きにくく疲れてしまうのはもちろん、きっと (いや、確実に)身体を壊すでしょう。

でも、なぜ歩きにくいのでしょうか?なぜ身体を壊してしまうのでしょうか? この確実に正しくない歩き方の状態から正しい歩き方 (無理のない歩きやすい動作)にするためには、どうすればよいのでしょうか。

ここで、「脱力」信者は、恐らくまずは以下のような回答をするでしょう。

A. 脱力しましょう。あとは練習あるのみです!

うーん、これだけではなんの解決にもならないですね… (笑) では、もっと深く考えてみましょう。脱力するための余分な力とはどこでしょうか。

  1. 回答1. ひざを曲げずに歩くと太ももの筋肉をたくさん使ってしまうため、そこが痛くなる。つまり、その痛くなっている太ももの筋肉が余分な力の原因だから、太ももの力を抜こう!

  2. 回答2: そもそもひざが曲がっていないのが原因。ひざを固定している力が余分なんだから、その力を抜こう!

  3. 別回答: いや、太ももが痛くなってしまうのはそこが弱いから。つまり、まだ「脱力」以前の問題。まずは太ももが痛くならないように、そこを鍛えることから始めよう!
回答1のようなことをしてしまったら、さらに歩きにくくなってしまうことは明白でしょう。そもそも太ももが痛くなるのは、歩きにくくなっていることによる弊害・結果です。原因もわからず、この結果だけを変えることはできないのは誰もが理解できることでしょう。 しかし、残念ながら回答2も間違いです。

ちなみに、別回答である「脱力」以前に関してもアウトなのは明白ですよね。むしろ余計不格好な動作になりかねません。 (この件については、記事「なぜ「脱力」は敵なのか5: 身体は鍛えるな。感覚を鍛えろ。」も合わせてご覧ください。)

なぜ回答2が間違いなのか、それは次の記事「脱力なんていらない」で。 しまった。今回は問題提議だけで終わってしまった。。。

では。

P.S.
上記の「脱力」信者の回答の件ですが、これと同じことがピアノの練習にも起こっているのでは?と思っています。 そして、回答1のようなことをしてしまうことが多いように感じます。 もちろん回答2のような考えもアウトですが、なぜアウトなのかは、次の記事をご覧ください。

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