理系ピアノ奏者におすすめの書籍4: ピアノを弾く手
こんにちは、リトピです。
こちらは、理系である私がおすすめする書籍をご紹介するコーナーです。 今回ご紹介する4冊目はこちら。twitterのフォロワーさんからご紹介いただきました。
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今まで我々の大半が理解していた「重力奏法」は実は間違ったものでした。ただ、言葉が一人歩きし、今ではその間違った奏法の解釈で広まっている気がします。それを危惧しており、キチンと正しい方向へ導いてくれるのがこの書籍。
この書籍を読んで、特に目から鱗だったものはこちら。
- やはり、指は鍛えるものではない
- 指を鍛える器具の種類の多さにびっくり。なんか、ダイエット商品みたいでした。「楽にピアノが弾けるようになる。」こういうのっていつの時代もどの分野でも飛びつく人がいるんですね。。。実際使った方の紹介が出てて、
結果はすぐに出た。(p.78)
この後の流れが最高w - ピアノ演奏で必要なのは、どれだけ熱心にピアノと向き合えるか
- 有名ピアニストの手の比較ができるできます。結論。手の形、大きさはまったく関係ない。
- 今、どんな奏法が有効かが学べる
- 過去の奏法から現代の奏法で何がどう変わったかが書かれています。
- 重力奏法・重量奏法の罪と功績が理解できる
- えぇ、私も理解を間違っていましたよ。でも、その間違いを正す人が少ない。。。当ブログがその正しい理解を促すのに少しでもお役に立てれば、と思っています。
- 大事なのはやはり身体・筋肉の「コーディネート」
(前略) したがって手から重みをなくさねばならない。ではいかにして軽くするのか。―手は支えられることによって軽くなる。(p.92-93)
この一言で重力奏法の誤解は解ける、といっても過言ではないでしょう。なぜこのフレーズの方が広まらなかったのだろうか...この文章のためだけに、この書籍を購入して読む価値、あると思います。
まだまだこの書籍から学んだことはたくさんあるので、ご紹介していきたいのですが、今回はこの辺で。
著書はお医者さんだそうです。この書籍、どうりでわかりやすいわけだ。しかも言葉が一人歩きしないように慎重に言葉を選んでいるような気がしました。「重力奏法」を謳う人たちには絶対読むべき一冊ですね。
では。
難しいなぁ
返信削除手を支えようとすると、ところどころ音がちゃんと鳴らないくらい浅いタッチになってしまうんですよね
コメントありがとうございます。
削除確かに【手を支える】と意識すると手・腕全体が浮いてしまいタッチが浅くなることはありますよね。
ただ、【手を支える】というのは「手を(鍵盤から)浮かせる」わけではなく、単に腕の(不要な)重さが鍵盤に乗らなければ(つまり、腕の重さが指先にかからなければ)OKです。
また、腕の重さを乗せる代わりに【前腕の回転力】や【しなりの力】(≒手首のスナップ)を利用して弾くと、指先を軽やかにしながらもタッチがしっかりしたものになると思います。