なぜ「脱力」は敵なのか4: 脱力なんていらない

公開日: 2015年10月4日日曜日 ピアノ 持論

こんにちは、リトピです。

前回の記事「余分な力はなぜ発生するのか」では、ひざを曲げずに歩く、という間違った歩き方に対しての対処法として、

  1. 回答2: そもそもひざが曲がっていないのが原因。ひざを固定している力が余分なんだから、その力を抜こう!
という回答も間違い、というお話をしました。その理由から説明します。

2014年05月05日(月)にNHKで放送された  ひざの痛み 克服法「予防するには」 によると…

ひざは非常に大きな負荷が加わる関節の1つです。片方のひざにかかる負荷は、立っているときで体重の1.1倍、歩くときには約2.6倍、階段を下りるときには先に下ろしたほうのひざには約3.5倍もの力がかかります。
ん?立っているときで体重の1.1倍?足は2本あるから0.5倍ずつじゃないの?と思う方もいらっしゃると思いますが、実は、身体をしっかり支えるため、ひざ周りを含めた足全体の筋肉に力が入っていて、それがひざに作用しています。 そんな大事なひざ周り力を余分な力とみなして、「脱力」しちゃっていいんですか!? そんなことをしたら恐らく、正しくない歩き方による身体の損傷より、もっとひどい重大なケガをしてしまうでしょう。
注) ここでの負荷は正しい負荷です。この負荷を軽くすることはできてもなくすことはできないし、そもそもそういう負荷にはきちんと対抗できるように人間のひざ、身体はできています。

ここでの正しい回答は  歩く  という動作がいったいどういうことなのかを知ること、つまり、どこを、どのように、どのタイミングで、どれくらい動かせば歩けるか、を知ることです。それさえわかればすべてがうまくいきます。

ここからわかるように、我々が余分な力と認識 (勘違い?)しているものは、身体に無理のない動きから逸脱したときに発生していると、私は考えています。

つまり、余分な力とは、正しい動作ができていないせいで身体にかかる負荷に対抗しようとして支えている、もしくは動かしている力のことではないでしょうか。 そんな力を抜いちゃったらもっと大変なことになりますよね。。。

と、いうことは…実は余分な力なんてないんです!ただ単に身体の使い方が間違っているだけ。よって「脱力」なんていらない。 必要なのは、正しい動作ができてないせいでかかる身体に悪い負荷に対抗する力を発生させないように、その正しい動作とはなにかだけを考えること、です。

「その負荷に対抗する力が発生= 間違った身体の使い方をしているという警告」ととらえ、その警告に気付き、間違った身体の使い方を正すようにすべきです。 この警告を無視すると、とんでもない大けがをすることになり大変危険です。 詳細は次の記事「身体は鍛えるな。感覚を鍛えろ。」で。

では。

P.S.
こういう話をすると「脱力」は力を入れるか入れないか、つまり 0 か 1 という話ではない、という議論をされる方がいらっしゃると思いますが… だったら「脱力」なんて言葉は余計に紛らわしいので絶対に使わない方がよいのでは?だって、0じゃなかったら「脱力」なんてしてないじゃん。

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